年齢別適正尿酸値や処方薬などについてまとめています

  1. 年齢別でみる適正尿酸値
年齢別でみる適正尿酸値

尿酸値って?

今これを読んでいる人の中には、尿酸値って何のこと?と思っている人は少ないと思いますが、尿酸って尿に含まれる酸のことではありません。尿酸値は、血液中、その中でも血清中に含まれる尿酸の値のことです。血清1リットル中に何mgの尿酸が含まれるかが、検査で出て来る数値です。正確には血清尿酸値と言います。

尿酸値って?

この尿酸は、体内の組織細胞内で日々行われている新陳代謝活動によって生まれる代謝産物で、汗をかいたあとに肌がベタベタする、あのベタベタ成分のようなもの、または木で像を彫ったときに出る木屑のようなもの、と思ってもらえばいいでしょうか。

代謝活動というのは細胞内に含まれるプリン体が分解されることで、ここで出来た尿酸の多くは体外に排出されます。つまりこのプリン体が多いことで代謝の際に尿酸がたくさん出来てしまう、または出来た尿酸をきちんと排出できないと、尿酸値がどんどん高くなってしまうってことですね。

年齢によって変化する尿酸基準値

さてこの血清尿酸値、7mg/dLを超えると尿酸値が高い!痛風予備軍だ!などと言われ始めます。じゃあ尿酸基準値は生涯一定かと言われるとそうではなく、男性は10代から上昇し始め、30〜50代は一定を保ち、それを超えると低くなる傾向にあります。一方女性は40代頃までは男性より1mg/dL低いのが一般的です。しかし閉経後は上昇し始め、70代頃になると、ほとんど男女差はなくなります。

年齢によって変化する尿酸基準値

その時々の年齢でデフォルトの尿酸値が違うので、7mg/dLまでの数値の幅も変わって来ます。気を付けなければならない度合いも変わってくるということですね。

そして上限ばかりに気を取られていますが、低ければ低いほどいいってわけでもないんです。男性は3mg/dL以下、女性は2mg/dL以下になると、尿酸代謝異常の可能性が出て来ますので、これはこれで注意が必要。ものすごく狭い範囲から出てはいけない、と言われているみたいですが、代謝と排出のそれぞれが普通にうまく行っていればそれほど難しいことではありません。

尿酸を下げる処方薬

ではこの血清尿酸値が高かった場合、または痛風の発作が出て血液検査をしたらものすごく数値が高かった、という場合に医師から処方される尿酸を下げるための薬(尿酸降下薬)にはどんなものがあるのか、ご紹介します。

尿酸産生抑制薬 アロプリノール(商品名ザイロリック・アロシトールなど)
フェブキソスタット(商品名フェブリク)
尿酸排泄促進薬 アロプリノールベンズブロマロン(商品名ユリノームなど)
プロベネシド(商品名ベネシット錠など)

上記のように、大きく分けて2種類です。尿酸産生抑制薬というのは、尿酸が作られ過ぎるのを押さえる薬、尿酸排泄促進薬というのは、作られた尿酸を体外に排泄することを促すための薬です。尿酸値が高い状態を仮にゴミ屋敷のような状態とすると、その原因がモノを買いすぎるからか、ちゃんと掃除してゴミを出さないからか、それによって改善するための対処法が変わる、というイメージです。

こういった尿酸降下薬は、一度飲み始めたら相当期間飲み続けなければなりません。常用し始める前に医者とよく相談して、薬以外の方法を十分に試してからにしましょう。

それが生涯大量の薬を飲まずにすむようにするコツです! フトシ
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