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- 尿酸値が高いとかかる病気とその原因
健康診断や病院での血液検査なんかでよく尿酸値が高いとか正常値だとか言われますよね。正確には血清尿酸値のハナシをしているんです。血液の液体成分(コレがいわゆる血清)に含まれる尿酸の濃度が、血清尿酸値です。
じゃあ尿酸って何でしょう?尿酸というのは、プリン体が肝臓で分解されて生じる老廃物のことです。プリン体っていうのはビールとか肉とか、あと魚にも含まれているっていうアレですね。実はこのプリン体、細胞が新陳代謝するときとか身体を動かしたときとかに、体内でも作られるんですよ。食べ物とかビールとかに含まれるプリン体のことばっかり気にしてたけど、自分でも作り出しちゃってるんですね。
で、高尿酸血症というのはつまりこの尿酸値が高い状態にあるってことです。尿酸は、体内で1日に700mg新たに産生するんですが、同量が尿とか汗、便で体外に排出されます。それで常に体内に1,200mg蓄積されているというのが通常の状態です。ところが、尿酸が産生する量が多すぎたりうまく排泄されなかったりすると、血清中の尿酸濃度が高くなります。この血清尿酸値が7.0mg/dL以上になると高尿酸血症と診断されて、さらにこれをほっとくと痛風になってしまうんですね。
とにかく、血清尿酸値が高い「高尿酸血症」の状態を放っておくと 痛風や、他にもいろんな生活習慣病の元になってしまいます! |
尿酸値が高い、と言われてまず頭をよぎるのは痛風です。痛風ってなんだか贅沢病のイメージが強いし、自業自得感がすごくてなかなか人にも相談できません。でも痛いんですよね。痛風の発作が頻発するとまず日常生活を送るのがムリになります。
痛風が控えているだけでも恐ろしいこの高尿酸血症ですが、実はその向こうにもっと恐ろしい未来が待ち構えてます。高尿酸血症の患者さんの80%はほかの生活習慣病を合併してて、その生活習慣病3つの代表例はなんと、高血圧症・糖尿病・高脂血症です。こんなことになったら、尿酸値が高いんだよね〜と悪ぶっていた時代を懐かしく感じることでしょう。
尿酸の排出が低下して高尿酸血症になっているケースで合併しやすいのが高血圧症。高血圧症になると酸性尿になってしまうことが多く、尿路結石にもつながりやすくなります。
そして糖尿病です。ふつう糖尿病だと血清尿酸値は低くなるものらしいんですが、糖尿病予備軍である耐糖能障害を起こしている人や、糖尿病が重症になって腎機能障害を併発している人は、逆に血清尿酸値が高くなるそうです。尿に糖が出ている場合は、尿酸値にも注意しないとだめだってことですね。
最後に高脂血症。これは内臓脂肪型肥満によって血中の中性脂肪値が高くなった状態です。中性脂肪は尿酸の産生を促すので、中性脂肪が増えると血清尿酸値も高くなるということです。
さらに!上記の怖い合併症を起こしてしまった場合に起こりやすくなるのが、動脈硬化です。動脈硬化って字面だけでも恐怖ですが、これが進行すると、狭心症・心筋梗塞・脳血管障害になる。つまり「死」が見えてきます。
これらの怖い病気の大元の原因に、高尿酸血症があるということなんです。尿酸値が高いんだよね〜と友達に話しながらビール飲んだりできているうちに、是非とも対策を練ったほうがいいことがわかっていただけると思います。
笑いごとじゃありません! 悪ぶってないで、早め早めの尿酸値対策を! |