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- 尿路結石という恐ろしい病気
尿路結石って何だか知っていますか。石が出来て、それが動くとものすごく痛いらしい、ということくらいは知っている人が多いと思います。その正体はいったい何なんでしょう。
人間の尿は、腎杯→腎盂→尿管→膀胱→尿道というルートを通って外に出ます。この尿の通り道がすなわち尿路、ここにできた結石が尿路結石なんですが、結石というのは当然岩石ではありません。腎杯や腎盂で作られるシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムが石のように固くかたまったものです。
この結石が尿管に下りてくると、尿が通るのを邪魔するんです。このときに疝痛発作と呼ばれる激痛が走ってものすごく痛いんですね。腰や背中、脇腹、下腹部など状況によって痛む場所は変化しますが、相当な痛みです。吐き気や嘔吐を伴うこともあり、血尿が出ることもあります。
尿路結石は30〜60代の男性に多い病気で、 日本人の10人に1人はかかるそうです。 |
ではこの大変な痛みを伴う尿路結石、どうしたらなってしまうんでしょう。
まずは尿が尿路を通過する上で何か障害となるようなものがある場合に起こりやすくなるんですが、僕たちが最も注意しなければならないのは次のお話です。
なんと、高尿酸血症も尿路結石の1つである尿酸結石を作り出す大きな原因の1つ。痛風の発作が起きる原因として、足の指に溜まった尿酸結晶を白血球が攻撃するって話、覚えてますか?あの尿酸結晶、腎臓にも出来るんですね。腎臓で出来た尿酸結晶が大きくなって石のようになったものが、尿酸結石です。足に溜まるやつと違って、尿酸結石にレベルアップすると、その成分は尿酸が半分、残り半分はシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムになります。
残念で恐ろしいことに、痛風患者の10〜30%がこの尿酸結石を作ってしまうと言います。ただでさえ痛風発作の激痛に耐えている僕たちに、尿路結石の激痛まで控えているとは、無慈悲な世界ですね。いくら痛みに鍛えられているからとはいえ、そんなにあちこちで痛みを経験しないようにするには、やはり自分で気をつけるしかありません。
尿路結石の治療については、石が小さければ尿道を通って尿と一緒に出る、大きければ手術、というイメージです。その通りなんですが、石が大きかった場合(5〜8mm以下の石は自然に出る)の治療方法は、1980年以降大きく変わって、メスを使った大手術なんてことはもうなくなったそうです。現在用いられる治療法は以下の3つ:
皮膚と腎臓に直径1cm程度穴を開け、内視鏡のレンズ越しに砕石
尿道から逆向きに内視鏡を尿管まで挿入し、レンズ越しに砕石
衝撃波を体外から人体に照射(骨や内臓に当たっても影響はない)
結石の場所によって①と②が使い分けられていたそうですが、③が開発されてからはほぼ③だそうです。少しホッとしました。
でもそれまでの激痛を考えるとやっぱり予防するのがいちばん。尿酸血を下げることはもちろん、結石に発展させないためには、食塩、動物性タンパク質、ビタミンCを過剰に摂取しないこと、寝る直前に食事をしないこと、水分を多くとること、この3つが大事だそうです!
尿路結石に最も近い僕たちは こうした生活習慣には特に気をつけなきゃいけません! |